湯きりから相対論

湯きりを行う場合、麺を自由落下させて下向きの速度を上げてから湯きりを上方向に加速させ麺を受け止めている。麺と湯きりとの相対速度をつけて水滴を置いてけぼりにする要領である。 具体的に調べるためには重力は邪魔であるので無重力条件で考えてみたい。

fig.1

yukiri2 最も単純な初期設定を挙げれば、湯きり、麺、水の相対速度0の状態である(fig.2-t.1)。この状態から湯きりをfig.2図向かって左方向へ加速させる(fig.2-t.2)。すると湯きりを静止基準に置くと勢い良く飛び出しているのは取り残されている方の水滴であることがわかる(fig.2-t’.2)。

fig.2

yukiri3 これを参考に麺を電子、水滴を光、湯きりを磁石(※地球の座標系)に例える。つまり湯きりが静止していて、麺が近づいてくる設定となる。(※加速器の磁石は地球に対して静止しているので、放射光は地球の座標系に観測されていると見なすことができる。)

fig.3

yukiri4 光が*静的座標を向けて進んでいる場合、電子の座標系の指標にすることができる(電子に対して静止しているため)。fig.4の右方向へ進むグリーンの線は磁石(地球の座標系)と*静的座標が相互作用しなかった場合の光の位置を示している。fig.2-t.2を参照すると、初期条件で*静的座標を進行方向とする放射がこのグリーンの線を追い抜かすことはないことがわかる。なぜなら電子を静止基準に置くと*静的座標は磁石から左方向から相互作用を受けているのみだからである。 光のエネルギーの考察は少し複雑になる。 *静的座標は座標系そのものという見方もできるので、指向性を持たない方がより外力を受けたと解釈できエネルギーが大きくなる。ところが光が外力を受けない向きはエネルギーが小さいのかというとそうではなく、ここが水滴(物質)と勝手が大きく異なる。

fig.4

Bremsstrahlung

この向きは*動的座標と本ホームページで定義している。電子の座標基準で速度Cである光がそのまま地球の座標系に来た場合、電子の速度をαとすると速度はC+αとなるが光速度不変によりαは光のエネルギーへ置換されて速度はCを維持している。つまり外力を受けない方向もまたエネルギーが増大している。

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