前期量子論の残された問題について

量子力学の黎明期ボーアの原子モデルにおいて、電子はなぜ電磁波を放出しないで原子核を周回し続けることが出来るのか、またなぜ特定の軌道をとるのかについて疑問とされていた。

この問題は後に電子を波と仮定し波長が丁度、整数倍となるところでなければ存在できないとすることで解決した。

しかしこれは、「なぜ電磁波を放出しないのかについて十分に説明できてはいないのではないか?」と考えた。

そこで電子は電磁波を放出し、かつ定常状態となる条件を模索し以下の動画に示す着想を得た。

Fig.1

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クリックすると動画で見れます。

電子は光の放出と吸収を繰り返すことで定常状態が可能となり、もれなく光を吸収できる軌道のみ安定すると考えた訳である。

この説明はどこかで見た覚えはないだろうか。 そう、素粒子物理学の”ゲージ粒子の交換による力”の内容である。

まだ量子力学に触れたばかりの筆者にとってこの”ゲージ粒子の交換による力”は後から知ることとなった。つまり力の説明ではなく“電子の定常状態”を説明するために光子の交換という着想を得たという訳である。

九割九分既知でありながら、この2つが結び付けられていなかった背景は電子を波と仮定したことが一つ、そして素粒子物理と前期量子論を同時期に取り扱わないことが考えられるがそれでも意外に思えた。

ところで、この考えではまだ電子が電磁波を放出するタイミングについての疑問が残るだろう。

これについてはミクロな時空の一波が電子を通過する時と仮定すればタイミングについてとりあえず説明できそうである。

Fig.2

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また電子波とされていたものを時空の波と電子と解釈をすると電子波が無限に広がっていることも説明できる。

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